前祭、例年は新町御池で山鉾を撮る私ですが、今年は新町通にある某町屋の鉾見台で優雅に拝見いたしました。四条烏丸を出た山鉾は、東に進んで河原町を北上し、御池通を西に向かって、烏丸通をまたいだところで、今度は南に下って鉾町へ帰るのです。帰路につく鉾を町屋の二階から見るというのが、なんとも贅沢な愉しみ方なのですが、今年は浴衣姿の祇園甲部の芸妓さんたちとご一緒できて幸運でした。それにしても紗月ちゃん、すっかり大人になって、びっくりです。
祇園祭前祭 巡行の朝
2018年7月 優雅に鉾を迎える
山鉾巡行の見どころはいろいろありますが、最も優雅なのは、新町通の京町屋の二階で、巡行を終えた鉾が南下していくのを見ることでしょう。それには、ご縁がなければ、そこに入ることができない、ある種の特権なのです。今年はそれがかない、しかも浴衣姿の芸妓さんたちとご一緒できたのです。
四条烏丸で山鉾の出発を撮影した後、新しい浴衣に着換えて、楽しみモードに切り替えた今年の巡行でした。
2018年7月 祇園祭山鉾巡行、出発の朝
17日の朝。山鉾巡行先頭を行くのは長刀鉾。町会所前から四条烏丸交差点真ん中に長刀鉾を移動させて、お稚児さんが乗るのを待ちます。
強力の肩に乗ったお稚児さんに注目が集まります。今年のお稚児さんは自然体で表情豊かだけど、この瞬間はさすがに少し緊張気味。強力さんが左、右と皆さんにお披露目して、鉾に載せました。このシーンは巡行最後、新町御池で降りる瞬間にも見られます。
一昨年までは、しめ縄斬りの瞬間を撮影するために麩屋町におりましたが(2時間前から陣取り)、昨年からは四条烏丸で、この瞬間をしかと見届けます。
巡行の日、私は脚立持ってカメラ持って走っております。浴衣着ていれば、他の方のカメラにフレームインしても、映像を台無しにしないので。私なりの気遣い。
2018年7月 日和神楽
祇園祭 宵宮祭
八坂神社の境内が真っ暗になり、お神輿三基に神々の御霊が遷されました。点灯の後は、役員の方々が神々に手合わせ。神職さんたちは本殿に入っていかれました。山鉾巡行と神輿渡御はいよいよ明後日――。
歩行者天国により、四条通烏丸通山鉾町の熱気はますます上昇中。それに比して、境内は暑いながらも清々しい風が吹いていました。神さまの気配、かも。
注)神々と省略しましたが、具体的には、素戔嗚尊、櫛稲田姫命、八柱御子神です。
2018年7月 文化財鑑賞と朝がゆ体験
2018年7月 祇園祭前祭宵山、人混みを避けて駒形提灯の帯で
2018年7月 新国立美術館にて
Akio Satoko の A-Studio@神明舎 vol.3 京都の艶、ニッポンの色
昨秋立ち上げた神明舎で今年から開催しているAkio Satoko のA-Studio。昨日は定員を上回るご応募をいただき、予定時間を大幅に超えて、笑いの渦に包まれました。
まずは、若き日の番組共演のご縁から神明舎に足を運んでくださった井上章一先生に心より感謝申し上げます。そして、祇園祭初日の日曜日、神明舎に集って蒸し風呂のような環境に耐えてくださった皆さま、ありがとうございました。
井上章一さんには独自の切り口で京都について、日本人について語って下さった上、一人ひとりの質問にも丁寧にお答えいただきました。ワインで十分に酔いがまわっていたはずなのに、最後は神明舎のピアノで1曲、その後、新町六角に移動し、北観音山の二階囃子を聴きながら、お開きとなりました。洛中の二階囃子を聴き歩き、実は井上さんにとっては初体験だったようです、
特筆すべきは、初回のゲスト上御霊神社禰宜小栗栖さんと能楽師の河村晴久さん、裏具デザイナーの佐々木まなびさんも参加してくださったことです。
今回の食事はワインにイタリアンと決め、深夜に料理の仕込みを始めたのですが、さすがに22名分ともなると、ナスを揚げたりパプリカ焼いたり、トマト刻んでいるうちに夜が明け、ほぼ徹夜状態で神明舎入り。また39度の熱が出るのではないかと不安になりつつ、どうにか平熱を保っております。
毎度のことながら、神戸から2時間前に神明舎入りして片付けや盛り付けを手伝ってくれた大沼照実さんに感謝。今回は京都に泊まって翌朝の片づけまでつき合わせてしまい、さらにさらに感謝です。結果、以前よりお勧めしていた紫織庵で浴衣を選んでもらえ、北観音山の曳き初めでお召し頂けそう。女二人で飲んだ昼下がりのビールは最高でした。ありがとうございます。
そして神明舎オーナーの富家大器さんがチキンの煮込みとカルボナーラを作ってくださいました。春から四天王寺大学の准教授になられてお疲れのところ、ありがとうございました。受付とお庭のお掃除を手伝ってくれた豊田さんにも感謝。
写真撮影は主に八木澤哲夫さん、富家大器さん、講師席から秋尾のスマホ、山本博さんのお写真も拝借しました。
A-Studio以外にも、神明舎でミニパーティなど企画された折には、ぜひ足をお運びくださいね。