菊文の単衣で、大原三千院を訪ね、ご門主にお話を伺いました

先日、大原三千院のご門主、堀澤祖門さんにお目にかかりました。御歳91歳。お元気です。写真撮影では、「ハっと言ってください。目を見開いて笑うのですよ」とご指南いただきました。もちろん、それ以外に深いお話がいっぱい。

皇室ゆかりの門跡なので菊文様を纏いましたが、よろしかったのかどうか。帯は、奄美のハイビスカスで染めた糸によるくし織。

長月のお茶会に萩文を選んだのですが

寺町寶來堂さんの月釜へ。この季節、テーマは月か菊か。旧暦の重陽の節句までは菊の可能性も大いにあります。かぶらない装いを選ぶの、気を使いますね。でも、色無地は仲居さんにしか見えないので、正式なお席でないかぎり、色無地は選びたくない私です。

濃い藍に白で丸がくりぬかれているのを満月にみたてて単衣を着ていくか、生紬の菊尽くしの着物に、透け感のない帯を締めるか、萩に桔梗が少し描かれている縞のきものに蝶の帯を締めていくか(蝶は萩がお好き)、さんざん迷ったあげく、萩文を選んだのでした。

結果、床のお花に白い桔梗が生けられ、お茶碗のひとつには紫の桔梗が描かれていたのであります。あっちゃー! (最後の写真、お茶碗を持つ私の手のすぐ左に、青い桔梗が描かれているのですした。目立たないけどね)。

しかしながら、この日の気温は31度。夕方からのお席でも、単衣では暑くて耐えられなかったと思います。よって、月のお召しにしないで正解。蝶の帯でさえ、夏の透け感があるものを締めればよかったかもと後悔。ベストは、菊の生紬に、ハイビスカスで染められたサーモンピンクの、くし織の帯がよかったかなあと、いまでも思っております。

 

菊の小紋を纏い、大阪で菊雛(秋の雛)を愛でる

東京で過ごしたがために、重陽節の気分を味わえなかった今年の新暦9月9日。しかし、後日、大阪で、こんな素敵な室礼を拝見することができました。これぞ重陽リベンジ! イベールさん、ありがとうございます。

菊の節句にお雛様を飾る習慣が、古くは南大阪にありました。これを受けて、秋の雛、後の雛、菊雛という季語が存在するほどである。それにあやかって、お人形業界、大人のお雛様とか、還暦のお雛様(真っ赤な装束)とかのキャンペーンを今年あたり頑張ったようですが、簡単には浸透しませんね。

こちらのお宅は、桃を菊に変えて、完璧な雛飾り。すばらしいでしょ。誂えたばかりの菊文の生紬を着て、悦んでいる私です。

 

 

「重陽の節句」なのに、菊の気配がない東京

9月9日は「重陽の節句」。久々東京で過ごしたが、無いの、無いの、菊の気配がどこにも無いの。

いやあ、日本の伝統文化を消し去った明治政府の罪は重い。

できれば、菊のきもの(写真参照、生紬の小紋、帯は祖母の形見)を着て重陽神事に参列したかった。唯一東京大神宮では例年、菊酒がふるまわれるようだが、コロナで中止。これは仕方ない。だが、花屋には小菊しかないし、高級スーパーにも食用菊がない。日本酒に浮かべるつもりが、これも断念。この日限定虎屋のお菓子は栗モチーフだし。なんなの、東京の味気ない日常は。

9月9日の重陽の節句は、奇数(=陽数)が重なるから、注意しようという日。陽はポジティブだが、強すぎるのも善し悪しという意味と解釈している。3月3日、5月5日などとならんで、江戸時代までは奇数が重なる日を五節句とし、神事が斎行された。宮中では、前日から菊の露をしみこませた綿で躰をふいたり、菊の花を生けたり、菊を入れたお酒を飲んで、厄払いをしたのである。中国由来の菊には不老長寿の力があると信じられ、結果、この日は菊の節句とも呼ばれる。虎屋が栗のお菓子なのは、一般庶民の間では五穀豊穣に感謝して栗を食す習慣もあったからである。

京都では、いくつかの寺社で菊酒がふるまわれる。私は例年、上賀茂神社の重陽神事に参列し、烏相撲を拝見。八咫烏の帯を締めて、出向くのが常である。

八咫烏の帯にあわせているのは、母の形見で、実は羽尺だった。帯9月に向日葵の羽織は暑くて無理なので、帯ががくるあたりに黒い布を入れて、着物に仕立てたもの。アバンギャルドな向日葵文は、菊のお仲間と解釈して、この日に着ている。しかしながら、着物でも単衣はまだ暑い。

で、誂えたのが、菊の着物(写真)。帯として売っていたのを見て、着尺に染めていただきました。生紬なので透けません。単衣扱いで許されると信じて、重陽の節句用に誂えたというわけです。写真の祖母の帯は透け感があるので、このころまで。9月半ば以降のお茶会には、若冲の雉の帯か、ハイビスカスで染めた、くし織を考えています。

 

 

 

京都でお勧めのルーフトップバーは、ホテル青龍

1か月前のプレ誕生日会。ホテル青龍のルーフトップバーにて。清水寺近くの小学校をホテルにした試みが、果たして成功するかどうかは、もう少し様子見、というのが京都人の目線です。

先月、別の写真をアップしていたので、いまごろのご報告。太陽の陽射しが強いと暑いだけだが、夕暮れから飲み始め、夜に月星を愛でるのがお勧め。

鳩との闘い

 東京滞在で最大の収穫は、鳩除けネットを取り付けたこと。霧が晴れたように、急に気持ちが軽くなった。鳩の存在、どんだけストレスだったか。これで、安心して洗濯物が干せるーーなんという幸せ。
 鳩が可愛いなんて思っている貴女、それは大きな間違い。鳩の糞被害は甚大です。人間の脳がやられます。肺もやられます。敵はコロナだけではない。私は鳩の糞で死にたくない!
 自分でできること、あの手この手でトライしたけれど、鳩の図太さには勝てません。最近、階下の2軒がネットを取り付け、7階の我家がますますターゲットに。よって、プロにおすがりした次第。どうやら屋上は、全体が鳩の糞でかたまっているらしい。
 鳩は1年に6回以上、卵を2個ずつ産みます。近所の鳩被害、この2年で劇的に増えました。高輪の高級マンション24階も、室外機の糞被害に悩んでいるとか。そんな上空まで支配している鳩、このままだと、5年後にはヒッチコック映画の世界になるかも。ああ、あな、おそろし。
 現行では、巣を動かした人間が法律で罰せられるのです。しかし、保護している場合ではありません。バッタの次は鳥の大群。行政はいまから対策を講じないと、恐ろしい近未来が待っています。
【写真】鳩がベランダに入ろうとしてネットに爪を立てているの図。青空や白い雲が格子になるのは面白くないが、しかし鳩から解放された幸せを思えば、我慢我慢。

吉兆さんの、アイスの実@ファミマ

暑い暑い初秋に、車の中で吉兆さんを味わえる幸せ・・・。
初体験はカボチャ。そして、同じ日にコーン。本来の自然の甘さが口の中に広がって、上品な味わい。翌日、家の中で食した紫芋はもう少し甘い。徳岡さんのお顔を思い浮かべつつ・・・
私の一押しはカボチャですね。

流水の帯で、七夕の月釜へ

流水の帯、先日アマンで来た葦の着物にふさわしかったかも。この日の着物は、少し南国風の花文様です。過去には、祖母の蝶文の帯を締めています。

お軸が竹であることでわかるように、テーマは七夕でした。北斗七星の帯を締めたらよかったかもと思いつつ、帯が天の川を現したということで、よしとしましょ。

アメリカ共和党大会

水曜日夜に帰洛。今週は月曜日と水曜日に、京都の会議に東京からリモート参加。結果、会場の声が聴きとれず、気持ちが入りません。全員等分割の画面にしないと、リモート会議は難しいと感じました。
水曜日の会議は早々に終わったので、アメリカ共和党大会の中継、メラニア夫人のスピーチに間に合いました。彼女の移民である体験、国民に寄り添った内容で、よかったですね。リベラルのCNNも褒めていたくらいですから。
が、昨日からはCNNは激しい攻撃にまわっています。会場に人を入れて密だのマスク無しだの、感染拡大を防止していないと非難轟轟。今日はホワイトハウスの庭に人を入れています。これで、クラスター起こしたら、どうなるのか。ハラハラドキドキ。このギャンブル感も、トランプっぽい。
あ、娘のスピーチが始まりました。