歳旦祭は、朝5時から斎行されます。葵祭と同じで、上賀茂神社の大祭ですから、本殿前の神事だけでも、1時間はたっぷり。 新撰の数が多い大切な神事です。次第に空が白々する中、提灯に先導されながら摂社末社を順番に参拝してまわるのですが、それがなんとも幻想的で素敵な時空なのです。
その後、室内で直会(なおらい)を頂くのですが、外に出ると、さすがに太陽が昇っていて眩しく、いきなり現世に呼び戻された感じ。はっと気づくと、徹夜で顔が悲惨。写真を写すにはしんどいけれど、どうか醜さは多めに頂きたく・・・。
昨年までは、早朝の冷え込み対策で葵文の辻が花を纏っていましたが、今年は、6本の矢と梅を描いた訪問着を選択。伝承によれば、丹塗りの矢は、賀茂別雷神誕生の重要な要素。しかも、この矢立の文様がハートモチーフで、上賀茂神社の神紋の葵に見えなくもない。などと理屈をつけながら、お正月のみ飾られる巨大な丹塗りの矢の下で撮影を試みました。
帯はといえば、白の梅鉢文でもよかったのですが、お正月なので、松竹梅を合わせました。実は二部式に直してあるので、徹夜で朦朧とした頭には、締めるのが簡単だというのも理由のひとつ。草履はアザラシの鼻緒なので温かい。
お神酒。以前は干支の枡とボトルのセットを持ち帰ったのですが、最近は境内で樽酒を頂きます。徹夜の身にはまわりが早く、帰宅して爆睡。
2017年正月 初詣、丹塗りの矢の下で
2017.01.03