嬉しいはずの春の陽射しに急かされながら、集めた材料を上手くまとめられず、七転八倒の日々を送っております。ストイックに取り組まねばと自分を追い込んでいるゆえ、不義理の数々、どうぞお許し下さい。
くわえて、坂東三津五郎丈の早すぎる逝去に、混乱したままの一週間でした。もともとリサーチのため東京滞在を予定。前夜に飛び込んできた訃報に一睡もできず、朝一番の新幹線に乗りました。喪服をスーツケースに詰め、お別れには和服を着るべきと勝手に思い込んで。
俳句を通じてのご縁でした。告別式にはスケジュールのやりくりができた仲間8人で参列。うち6人は1月の句会に出席できず、ひどく悔やんでおります。「これから何度も何度も会えると思っていたから」と涙しつつ。
指先まで隙のない舞いを観ることも、奥が深くて気品漂う彼の句を選ぶことも、もうかなわないのだと思うと、悔しくてなりません。
写真は荼毘にふされる前日、宮内庁書稜部前に咲いていた白梅。上品で折り目正しかった三津五郎さんと重なって、瞳がうるんでしまった私。結果、お見せできる写真は、この1枚きり。
気持ちの整理がついたら三津五郎丈のことを書きたいと思いますが、いまは静かにご冥福をお祈りいたします。
2015 年02月 三津五郎丈のご冥福をお祈りいたします
2015.03.01