カテゴリー: 秋尾沙戸子のきもの適齢期
「きものを着たい」と思った時が適齢期。形見が舞い込んだ時、海外暮らしを終えた時、日本人の心を確かめたくなった時――。ワシントンDCでの中年留学を機に始めて18年。祖母・母・娘と三代続く着道楽の血が騒ぎ、粋に着こなしたいと奮闘中。失敗例も含め、適齢期を迎えた方々のヒントになれば幸いです。
京都での10年を歳時記にまとめた『『京都で、きもの修行:55歳から女ひとり住んでみて』が世界文化社より出版。日々の着こなしの写真は、インスタグラムに掲載。
2018年10月 ハロウィンの帯で、個展レセプションへ
佐々木 まなび さんの個展レセプションへ。初夜、もとい、初日夜に訪れた折には、ご本人がまさかの不在。島田耕園さんの個展後すぐに伺えばよかったのだが、他の用事を済ませたのが仇となり、ま、家から近いこともあって、18時までの会議を終えて、きのう再び足を運んだ次第@満月の夜。
嬉しかったのは、プロフィール写真。先日神明舎で私が撮影(盗撮?)した写真が掲載されているではありませんか。
ところで、私の着物にご注目あれ。レセプションに集ったご友人たちに「なぜ、この色を選んだでしょう?」と質問をぶつけて答えられたのは約1名。裏具の女性スタッフだけでした。お客さまは覚えていないものですね。そうです。裏具ショップの壁は、この着物に限りなく近いブルーなんです(お店に足を運んで確認してね)。ハロウィンの帯を締めていくとは決めていたけれど、まなびちゃんの個展には、やっぱ着物はこのブルーでしょ。
個展会場は、H2O@富小路御池下ル。便利堂のすぐ北側。夜だと迷うので、気をつけて。日曜日まで。暖簾が目印だよ。
2018年10月 島田耕園さんの個展へ
2018年10月 企画運営委員として龍の帯で、水のフォーラムへ
「明日の京都文化遺産プラットフォーム」第8回フォーラム「水のみやこ京都の明日~それは京都盆地への導水事業から始まる~」。京都にとって水がいかに重要なものであるのか、災害をも意識して、現代京都の水環境をより豊かなものにすることを再確認。
昨年の第7回は古都の借景がテーマで、私はコーディネータとして登壇しましたが、今年は企画設営委員の一人として客席に。
水がテーマなので、水色の単衣に、龍神の帯。海と縁の深いラリマーの帯留をつけて。
写真は、副会長の村井康彦先生と平安京についてお話しているところ。もう一枚は終了後、やはり副会長で防災のプロである土岐憲三先生と記念撮影。
この日、私が写真と文を手掛ける「京都 神と仏の歳時記」第2号 追儺式(ついなしき)が配付されました。興味のある方は、ぜひ次のサイトに入ってみてくださいね。
http://tomorrows-kyoto.jp/news/2018/4222/
2018年10月 未生流家元を囲む会
2018年10月 Ippodo New York 10周年+誉田屋源兵衛280周年 誉田屋源兵衛 × ラウラ・デ・サンティラーナ
普段は拝めない誉田屋源兵衛の帯と、ヴェネチアのアーティスト、ラウラ・デ・サンディラーナのガラスを観に、おでかけください。室町三条下がる、立派な町屋が誉田屋さんです。京都は8日まで、東京の方は、12日から、銀座一穂堂でご覧になれます。
写真上は、誉田屋源兵衛・山口源兵衛さん。下は一穂堂・青野母娘。母はご存知、銀座一穂堂を、娘は一穂堂NYを今日まで育て上げました。
この誉田屋製倭文(しずり)の帯は、滅茶滅茶軽い。紐やリボンやチェーンを通して個性的なので、東京では注目を集めます。倭文とは、梶の木や麻などで経縞や格子を織り出したもの。この帯がモダンな印象を与えているのは、箔が経に使われているためです。赤い着物は家にあったもの。おそらく娘時代の私のために祖母が買い置いたかと思うのですが、柄いきが面白くないので、眠っていたものです。