岩倉・實相院門跡の山桜と枝垂れ桜。
磨かれた床に映る「床みどり」も美しいのですが、撮影禁止。よって、石庭のみ。
枯山水の向こうに見え隠れするのは比叡山のはず。しかし、見えないように松が植えられているのは何故か。秘密がいっぱいありそうですね。
桜の枝を加えている烏を見かけました。京都の烏はなぜか美しい。巣作りの季節ですね。
カテゴリー: 秋尾沙戸子のきもの適齢期
「きものを着たい」と思った時が適齢期。形見が舞い込んだ時、海外暮らしを終えた時、日本人の心を確かめたくなった時――。ワシントンDCでの中年留学を機に始めて18年。祖母・母・娘と三代続く着道楽の血が騒ぎ、粋に着こなしたいと奮闘中。失敗例も含め、適齢期を迎えた方々のヒントになれば幸いです。
京都での10年を歳時記にまとめた『『京都で、きもの修行:55歳から女ひとり住んでみて』が世界文化社より出版。日々の着こなしの写真は、インスタグラムに掲載。
2016年4月 白大島に桜菖蒲文の帯
とある文化サロンにお招きいただき、何を着るべきか大いに迷いました。
日本の伝統文化のプロが集う会で和服であるべきだろう。さりとて、新参者の私が派手な着物でも失礼だろうし、日中、やすらい祭で着た小紋に蝶は若づくりに感じられ、付け下げも格が高すぎる気もして、桜をまとっていいものかどうか、季節先取りとは、どんな文様なのか。はてさて。
結局、桜と菖蒲が刺繍された帯を締めました。名残の桜へのリスペクトと、菖蒲を待ちわびる気持ちをこめて。
会場に行ってみて、なるほど、でした。お着物は桜の花びらが描かれたものが多く、帯は桜あり桜なし。中でも、井上八千代先生の、蝶が何匹も重なって飛んでいる帯が素敵でした。花びらが舞い散る中、蝶が飛び交う。前回ブログに描いたことと一致します。写真に収めたかったけれど、初めてお目にかかったばかりで、さすがの私もお願いする勇気を持てず戻ってきました。
そう、桜散るころには、花びらをあしらった着物が好まれるのですね、きっと。、これからは目がそれを追ってしまいそうで怖い。思えば、着席で上半身だけ見えるんだから、例年着ている夜桜文のほうが良かったかも。反省をこめて、昨年、その着物を纏った写真も掲載します。
2016年4月 小紋に蝶文の帯で
2016年04月 よねむらでランチ
2016年03月 森口華弘の孔雀@一穂堂20周年を祝う会
日本の工芸作家を応援している銀座のギャラリー・一穂堂20周年を祝う会がパレスホテルで開かれました。
久しぶりに俳友の大樋年雄さんと会い、記念撮影。故・坂東三津五郎丈や志野流次期家元の蜂谷さんともご一緒している百夜句会は、黛まどかさんが主宰。彼らを誘ったのは俳優の辰巳琢朗さんです。年ちゃんは数年前からエンジン01文化戦略会議にも入会され、その行事で同じ枠になったり、裏千家の初釜式でお目にかかったりしています。今年、大樋焼の当主を襲名され、ますますお忙しい日々。こうした2ショットは雑誌ノーブレスのインタビュー以来。
終了後は皇居周辺の桜を愛で、お濠の白鳥に、ほっこり。
この日の着物は森口華弘の孔雀。遠目には桜にも見えますね。帯は誉田屋さんの金銀市松。社長の山口源兵衛氏は発起人のお一人ですので誉田屋製でなければ。
本当はバッグも、祇園「かづら清」の宝尽くしが良いのですが(裏千家初釜式参照)、白地のため、新幹線で気軽に持ってくるには汚れるので諦めました。西陣でお値打ちに手に入れたこのバッグは、孔雀の羽根と色が似ていて、便利です。