上賀茂神社の昭和祭へ。楼門の中からの写真です。
この日、境内の楢の小川に、鴨が舞い込んでいました。よくみると、頭が帯の色と同じ。なので、手水の脇から記念撮影。
この帯も賀茂社にふさわしい帯だったのか、とちょっと嬉しくなりました。大田神社の杜若を背景に撮影したい帯でもあります。
カテゴリー: 秋尾沙戸子のきもの適齢期
「きものを着たい」と思った時が適齢期。形見が舞い込んだ時、海外暮らしを終えた時、日本人の心を確かめたくなった時――。ワシントンDCでの中年留学を機に始めて18年。祖母・母・娘と三代続く着道楽の血が騒ぎ、粋に着こなしたいと奮闘中。失敗例も含め、適齢期を迎えた方々のヒントになれば幸いです。
京都での10年を歳時記にまとめた『『京都で、きもの修行:55歳から女ひとり住んでみて』が世界文化社より出版。日々の着こなしの写真は、インスタグラムに掲載。
2015年04月 鳥羽の藤、のち、都をどり 桜と菖蒲文の帯で
鳥羽の藤をカメラに収め、祇園の歌舞練場へ。
ほぼ30度に近づきそうな気配。暑くて暑くて、白大島を着用。歌舞練場へは、花柄小紋にしようと思っていたのに、とても普通の袷は着られません。大島はひんやりして、こういうとき便利です。
紫の藤が入っているのは中振り袖だし、20代のときに作ってもらった付け下げは単衣仕立てだし、だから帯締めとバッグを紫にした次第。でも、藤の帯がひとつあったほうがいいかも。歌舞練場で藤の染帯を締めている”お母さん”を見て、今後の課題とすることに。
都をどりの総踊りの衣装は、青地に枝垂桜です。だから、自分も桜を纏いたくなるものですが、今年は琳派四百年。都をどりも「花都琳派染模様」ということで、今年の帯はカキツバタと桜のコンビ(昨年は紫地枝垂桜)、襦袢は光琳梅にしています。
上賀茂神社で始まり、平野神社で終わった今年。途中の演目に土蜘蛛があるので、得意の蜘蛛の巣オンパレードもよかったのですが。蜘蛛の巣文の八掛をつけた着物(2014年2月3月参照)は紬で暑いし、黒地に銀で蜘蛛の巣を描いてもらった襦袢も見た目が暑苦しいし、さりとて、いきなり蜘蛛の巣文・絽の襦袢は早すぎるし。今年は藤鑑賞と掛け持ちだったから、これがベストでした。午前中は資料館でコピー取りだったことを思えば。
今年は一人で2階最前列で見ました。都をどりは、全体が見られる2階席がお勧めです。もっとも私は描写のため確認したくて、その席を選んだのでしたが。