大晦日は大忙し。16時から大祓、そして除夜祭。陰陽道の上賀茂神社ですから、赤地に金銀の雪輪文を締めています。着物は、袖を一尺三寸に縮めた小紋。母が20代のときに作っておいてくれたので、五寸丈だったんです。
土砂降りの中、タクシーで洛中へ移動。年越し蕎麦を食してから、八坂神社へ。をけら酒を頂き、をけら火を縄に移し、消えないようにグルグルまわしながら帰宅。雨だったので、髪が乱れていますね。
六角堂で鐘をつき、上賀茂神社の歳旦祭に参列するため、徹夜しました。もちろん、着物は正月用に替えて。
翌日、まさか元旦早々雪が降るなんて考えもせず、おけら火を頂いて帰った私です。
カテゴリー: 秋尾沙戸子のきもの適齢期
「きものを着たい」と思った時が適齢期。形見が舞い込んだ時、海外暮らしを終えた時、日本人の心を確かめたくなった時――。ワシントンDCでの中年留学を機に始めて18年。祖母・母・娘と三代続く着道楽の血が騒ぎ、粋に着こなしたいと奮闘中。失敗例も含め、適齢期を迎えた方々のヒントになれば幸いです。
京都での10年を歳時記にまとめた『『京都で、きもの修行:55歳から女ひとり住んでみて』が世界文化社より出版。日々の着こなしの写真は、インスタグラムに掲載。
2014 年12月 クリスマスシーズンの帯
2014年12月 雨の茶事
亀岡でのお茶事に招かれました。あいにくの雨・・・。
洛中では土砂降りで、雨仕度が大変でした。亀岡では小降りに。ご正客の後姿です。
皆様、初対面。すばらしい茶人の面々に紛れて緊張しておりました。撮影してもいいのかどうか思案しつつ、アイフォンで急いで撮ったので、ピンがいまひとつ。
12月の茶事の着物は難しいですね。母の渋い色の無地とも思ったのですが、55歳のお誕生祝をかねているので、頭を抱えてしまいました。最初は唐織の帯を予定したのですが、初めて締めるのでうまくゆかず、慣れている古箔に変更。この日、東京から朝の新幹線で戻り、和服に着替えて水屋見舞いのお菓子を買ってから電車に乗る離れ業を強いられ、じっくり着付けている時間がなかったのです。しかも、あいにくの土砂降りで雨自宅も大変。帯が渋い分、着物は卵色地に刺繍の訪問着で。
2014年12月 南座の顔見世へお召しで
南座の顔見世に。東京では、歌舞伎は千秋楽と決めていた私ですが、花街の芸舞妓さんがそろう総見のタイミングを狙って、早々に昼の部に出かけたのであります。
一人だと直前でも席は確保できるもの。ただし、安い席は残っていません。顔見世は2万5千円ですから、覚悟がいります。1階の20列、真ん中で拝見しました。写真撮影は休憩中に3階にて。
前回、南座に来たのは2年前。勘三郎さんの訃報にふれて、勘九郎・七之助兄弟を応援したくて駆けつけたのでした。その兄弟が南座に立つのは2年ぶり。見事に成長されて、二人とも素晴らしかったです。七之助さんは美しい限りで、勘九郎さんは、父上そっくりで、勘三郎さんがのりうつったかのようでした。
アップの写真は、勝菜さん。12月のかんざしは「まねき」。そこに贔屓の役者さんにサインをしてもらうのです。