平安神宮の紅しだれコンサートへは、今年初めて。4日間のうち、前半は東儀秀樹さんの演奏が聴けると知って、馳せ参じました。
本番前、狩衣姿の東儀さんと2ショット。思えば、最初に演奏を聴いたのも、94年春。京都の大徳寺でした。雅楽の演奏で平安時代に誘われた、などと連載していた東京新聞のコラムに記したものです。
ライトアップは数あれど、ここのは本格的。散り始めだというのに、ライトをあてると、ボリュームがでるから不思議。池の上に浮かんで見える東儀さんの狩衣姿がなんとも幻想的で素敵でした。篳篥の音に、植物も動物も喜んでいる風。鷺が空を舞い、ふと見れば、桜越しに月も・・・。
さて、着物は鶸萌黄の無地。夕暮れ時なので少し明るさを調整。実際はもう少し黄が強いです。桜の中では、若葉を思わせる緑が便利。お茶席にも法要にも着られます。
カテゴリー: 秋尾沙戸子のきもの適齢期
「きものを着たい」と思った時が適齢期。形見が舞い込んだ時、海外暮らしを終えた時、日本人の心を確かめたくなった時――。ワシントンDCでの中年留学を機に始めて18年。祖母・母・娘と三代続く着道楽の血が騒ぎ、粋に着こなしたいと奮闘中。失敗例も含め、適齢期を迎えた方々のヒントになれば幸いです。
京都での10年を歳時記にまとめた『『京都で、きもの修行:55歳から女ひとり住んでみて』が世界文化社より出版。日々の着こなしの写真は、インスタグラムに掲載。
2014.04.12
2014年4月 京都国際会館へ幾何学文のお召しで
2014.04.12
2014年4月 桜の花の満開の下で@平安神宮神苑
2014.04.11
2014年4月 カタクリ花の帯@六角堂
2014.04.09
2014年4月 誉田屋源兵衛×松井冬子@京都
2014.04.05
2014年3月 京都の底力 薄物の染み抜きに成功
2014.04.01
薄物なれど、備忘録として掲載します。左は我家の押入れから出てきた上布。右は、祖母の押入れから出てきた越後縮。どちらも、古いからガンガンに入れて押入れに突っ込んだまま、何十年も風に当てられることなく放置された風。おかげで、茶色の染みが其処彼処にしっかりついていました。
東京で染み抜きに出したところ「出来ない」との答。暖簾にするしかないのかなあ、と諦めていたものが、京都では、しっかり落とされました。すごい技術。職人技です。いずれも2万円以上かかりましたが、上布でこのような文様が作られることもなく、技術的にも平成のいまは不可能なのです。だから、少々散財しても、どうしても袖を通したかった。この夏が楽しみ ♪。