雨の八朔で着そびれた祖母の鮫小紋。袖を通してみたら、袖丈は2寸5分、袖幅も短くて、アレレ・・・。小柄だった祖母の着物は時として、袖丈が短めなのです。自分サイズの襦袢を生かすなら、袖幅を出して着用したいものです。しかし、鮫小紋の場合、色焼けしていると、出した場所だけ明るく浮いてしまうのが難点。解いてみて色が違えば、幅は短いまま着なければなりません。そして、この着物用に襦袢を作るか、袖つけかえで乗り切るか。着る頻度にかかっています。
この着物は傍から見ると涼しげな上、派手ではないので、取材には使えます。ただ、上手に着ないと、仲居さんルックになってしまうのが難しいところ。
今回は雪華の黒の帯、くもの巣の帯揚げです。雪の結晶の帯留があるのですが、急いで外出したので、次回、トライします。
カテゴリー: 秋尾沙戸子のきもの適齢期
「きものを着たい」と思った時が適齢期。形見が舞い込んだ時、海外暮らしを終えた時、日本人の心を確かめたくなった時――。ワシントンDCでの中年留学を機に始めて18年。祖母・母・娘と三代続く着道楽の血が騒ぎ、粋に着こなしたいと奮闘中。失敗例も含め、適齢期を迎えた方々のヒントになれば幸いです。
京都での10年を歳時記にまとめた『『京都で、きもの修行:55歳から女ひとり住んでみて』が世界文化社より出版。日々の着こなしの写真は、インスタグラムに掲載。
2013.08.19
2013年8月 京の七夕
2013.08.08
京の七夕、鴨川会場です。着物で行くと手かご提灯をもらえるというので、出かけてみると、手のひらで握れるほどの小さなかごで、肩透かしを食った私です。いわゆる提灯くらいの大きさなら、部屋かベランダに置きたいと思ったのに、バッグにつけて楽しむか、本棚に載せるのがせいぜい。ま、大文字の夜とか満月の夜にも楽しめるかもですが。
着物の柄は、2011年7月七夕の写真で確認してくださいね。今回は朱の帯を締め、帯留はヒスイの龍です。
ここでも、八朔で舞妓さん撮影にいたようなカメラおじさんたちが一杯。浴衣姿や色の薄い和服を着ている私はシルエットの使うのに都合が良かったみたい。そこに立つよう言われたついでに、私のカメラを渡してシャッターを押してもらいました。
この後、帰宅するつもりがタクシーの運転手さんと話すうち堀川会場へ行ってみました。規制されているため延々長い距離を北上するしかないのです。光の美しさを堪能できるものの、「人ごみ状態」で川沿いを移動するので、風を受けることもなく、汗ぐっしょりになってしまいました。洋服で出かけるほうが懸命です。
2013 年8月 絽の鮫小紋
2013.08.08