2013年7月 絽の小紋@伊右衛門カフェ

いえも~1指輪でもペンダントヘッドでも、ラリマーを身に着けていると、必ず見知らぬ人に話しかけられる。この着物もなぜか、同じ現象が起きる。

三条通を歩いていたら、二人のお姉さまたち(芸妓さんではなく、主婦風)がこちらを見て何か話している。京都だから、きっと私の着方に不都合があるに違いないと怖れおののいていると、「かわいらしいね」と大きい声で話しかけてくれた。おおきに。ほっとしたあ。

以前も東京で某料亭の女将さんに「かわいらしい着物やね、そんなん今ないからね」と言われたことがある。若々しい柄の絽の着物が減っている中、60代以上の女性には、その価値がわかるのかもしれない。これは洗い張りした状態で箪笥にあったもの。

他方、京都人は男たちも着物にうるさい。「祇園祭が始まったら、毎日、着物でしょ」と言ったのは祇園の旦那衆の一人。なるほどと思って、写真撮影が大変な取材以外は和服を着ているのだが、汗をかくので、襦袢を毎日洗いたくなるのだ。

今日も街を歩いていて遊説の気配にそちらに行ってみると、安倍総理がやってくるというので、市役所前に黒山の人だかり。暑さのあまり、御池通りにある店に入りアイスコーヒーを飲んでいると「絽の着物は暑いやろ」と隣の中年男性が話しかけてきた。スタッフの札を下げていたから、地元の党関係者らしい。

もちろん、さらっとした肌触りの上布のほうが涼しいに決まっている。でも、前の晩に着たから麻の襦袢を洗濯してしまったのだから、絽の襦袢を纏い、この着物を選んだのだが、こういう突っ込みをする京都の男はん、どないやろ。せっかくお姉さんたちがほめてくれたのに。やっぱり京都は厳しおす。

ところで、この季節はつい生ビールを欲してしまう。まだ明るくても夕刻になれば、伊右衛門カフェでプレミアムモルツのハーフ&ハーフを飲みたい衝動を抑えきれなくなる。最近はPCコーナーがあるので、「おひとりさま」でも気楽に入れるのがうれしい。

吉符入の儀

吉符入の儀3吉符入の儀@四条三代の顔吉符入とは、各鉾町ごとに行われる神事始めのこと。祭神をお祀りして、祭りの無事を祈願します。それ以外の打ち合わせや、囃子方の練習など。

1日にデビューしたお稚児さんは、2日間の稽古を経て、この日、神事の後、初めて稚児舞を長刀鉾の役員の前で披露しました。

2回で無事合格が出ると、今度は四条通で待つ一般の人々の前で披露。山鉾巡行のときには、これを長刀鉾に乗って、披露することになります。

お稚児さんの後ろには後見?のような人がいて、しっかり支えています。だから、町会所の2階からこんなに身を乗り出しても、大丈夫なのです。

背後では、笛や太鼓など、囃子方が演奏していました。当日も鉾の中で演奏する面々です。

お稚児さんの冠は、蝶トンボの冠と呼ぶそうです。クジャクの羽根はトンボの羽根を表すのだとか。

後ろに立っているお父さんとお爺さんがあまりにそっくりで、お孫さんも将来、同じ顔になるのかなあ、などとカメラ越しに思った私です。

お千度の儀

お千度の儀祇園祭は7月1日から始まります。四条通はもう祭一色。提灯2

八坂神社ではお稚児さんのデビュー。本殿を千度まわります。本当は三回ですが。お供の数を入れて、千回とみなすらしい。

両脇をかためるのは、父と祖父。素手で手をつなぐことは許されず、白い布を通して結ばれているのをご確認いただけるでしょうか。白塗りも神さまだから透明なのだとか。歌舞伎役者とは違うのだそうです。

提灯お千度の儀2

夏越の祓

人形水面

風そよぐ ならの小川の 夕暮れは
            みそぎぞ夏のしるしなりける

この歌に詠まれた「みそぎ」が上賀茂神社で行われました。

神官が人形を1枚1枚ならの小川に流し、火と水によって穢れを落としていくという神事です。