毎日新聞8月26日の朝刊です。撮影現場は、日本工業倶楽部前。占領期にGHQに接収され、米軍が使用した建物のクラブで、ジミー・アラキは毎晩、演奏していました。
着物は宮古上布。正直、これが正解だったかどうか微妙です。モノクロ写真は、繊維の風合いを如実に出すものなのですね。麻より絹がよかったかも、と、この写真を見て思いました。
別紙で着たターコイスの変わり絽は3年前、毎日新聞のカラーページ「本の現場」ですでに着用していたので止めたのですが、たくさん持っているはずの絽のきもので柄のあるものは皆、白地なのです。唯一、ピンク地の向日葵文があり得ましたが、掲載が早くて8月末、万が一9月にずれ込めば、寒々しいと判断。
正直、紙面掲載の折には帯より上で切られると思っていたので、いつも同様、気楽に祖母のを締めていますが、ここまで入るなら、ムガの櫛織をデビューさせればよかったかも、などと考えたりもしています。モノクロだと櫛織の感じが面白く出たかもしれませんね。
カテゴリー: 秋尾沙戸子のきもの適齢期
「きものを着たい」と思った時が適齢期。形見が舞い込んだ時、海外暮らしを終えた時、日本人の心を確かめたくなった時――。ワシントンDCでの中年留学を機に始めて18年。祖母・母・娘と三代続く着道楽の血が騒ぎ、粋に着こなしたいと奮闘中。失敗例も含め、適齢期を迎えた方々のヒントになれば幸いです。
京都での10年を歳時記にまとめた『『京都で、きもの修行:55歳から女ひとり住んでみて』が世界文化社より出版。日々の着こなしの写真は、インスタグラムに掲載。
2012.08.29
2012 年08月 著者インタビュー 1
2012.08.29
2012年7月 『スウィング・ジャパン』著者プロフィール
2012.08.11
新刊 『スウィング・ジャパン』が7月18日に刊行されました。いまなら平積みされていますので、ぜひ手にとってくださいね。
著者プロフィール撮影に着用したのが、この着物。本のカバー袖に使われた写真は、作家らしく、もっとキリっとした表情です。これは宣伝用の写真。新潮社のカメラマンが撮ってくれました。
誉田屋山口源兵衛さんプロデュースの帯「雨あがり」。102歳で亡くなった名人95歳の時の渾身の作品です。お太鼓部分はアザミと蜘蛛の巣、それにドクダミです。蜘蛛の巣の水滴は銀糸で掬っているのですが、それを織りながらどの位置に入れていくかが名人芸。そのタイトルにふさわしく、帯締めと帯揚げを空色にしてみました(2007年には着物を空色にして着ています)。
着物は、晩年の母の江戸小紋の絽。身幅が大きいです。 c新潮社
2012年7月 花柄の夏お召し
2012.08.11