この着物は、結婚前に母が着ていたものと思われます。茜色の地は顔映りもよく、ねずみ色のぼかしが印象的で、なんとかして着こなしたいと数年前から考えていました。
しかし、手元の帯ではどれも合わず、いったい母はどの帯を合わせていたのか、アルバムを探してもみつからず、今年になって、いよいよ着物を持って呉服屋さんめぐりをしたのでした。どう合わせても、結局は、黒地の帯でないと、ぼけてしまう。
そんな折、出会ったのが「紫織庵」製トランプの帯。これで大正ロマン風に仕上がります。お値打ちで、同じ柄の「長襦袢」も誂えることができて大満足。帯とおそろいの長襦袢に気づいて声をかけてくれるのは、かなり「通」です。
これを着用したのは『ノーブレス』3号の大樋年雄さんとの対談が初めて。帯も襦袢もトランプなのだから、指輪とバッグもハートにしてみました。
カテゴリー: 秋尾沙戸子のきもの適齢期
「きものを着たい」と思った時が適齢期。形見が舞い込んだ時、海外暮らしを終えた時、日本人の心を確かめたくなった時――。ワシントンDCでの中年留学を機に始めて18年。祖母・母・娘と三代続く着道楽の血が騒ぎ、粋に着こなしたいと奮闘中。失敗例も含め、適齢期を迎えた方々のヒントになれば幸いです。
京都での10年を歳時記にまとめた『『京都で、きもの修行:55歳から女ひとり住んでみて』が世界文化社より出版。日々の着こなしの写真は、インスタグラムに掲載。
2010.07.11
2005年11月 ナベプロ創立50周年
2010.07.11
2005年11月 シンポジウム@鹿児島
2010.07.11
2005年11月 大樋焼個展
2010.07.11
2005年7月 日本の真髄「日本料理」
2010.07.11
2005年7月 向日葵に蜻蛉を飛ばして
2010.07.11
なんという執念であろうか。夏帯を探し歩くうち、アンティークの着物を購入してしまった。今年の夏はパーティで大活躍。向日葵文の訪問着は絽ちりめん。「かわの屋」さんで衝動買い。とはいえ、あわせる帯が難しく、銀座の呉服屋さんをしらみつぶしに歩くうち、「松下屋」さんで深緑と黒の羅の帯に出会ったのです。
ここに勝ち虫であるトンボを飛ばしたい――。7月初旬に訪れたNYとワシントンで流行している昆虫のブローチ群から、トンボを集めてお太鼓に飛ばしました。帯留代わりは、NYのデパート「ブルーミングデール」のキッチン用品売り場で購入したナイフ・フォーク・レストです。
8月の歌舞伎座にもこれを着用。楽屋を訪ねた折、坂東三津五郎さんが着物の文様について反応したのは、これが初めて。よほど珍しい文様なのだと思います。
2005年7月 祖母の越後上布
2010.07.11
2005年6月 単衣のお召し@人形町
2010.07.11
2005年6月 単衣のお召しで講演会へ
2010.07.11
2005年6月 母の藍、祖母の帯
2010.07.11