2010年4月 最後の歌舞伎座

歌舞伎座最後の第三部「助六」は、この菜の花文で。観劇には仰々しいのですが、歌舞伎座とのお別れなので、きっちりと着ました。帯は古箔の竹。節にリアリティがあります。左下に映っているのは、母の道行コートです。緑の濃淡に、紫が入っています。「助六」の江戸紫とは、ここでつながります。バッグはこの季節にふさわしく萌黄色、というより石で言うならペリドット色のクロコで。この着物を手に入れた経緯は、2006 年4月へ。

2010年3月 夜桜

満開の桜の季節に開かれた「百夜句会」で着用したのは、夜桜を思わせる桜文様の着物と和楽器の帯。いずれもアンティーク、この夜がデビューです。
鼓の帯はまともに結ぶと、笛が裏になってしまいます。そこで、帯をねじって表にもって来ました。鼓とともに桜と青楓が刺繍されています。よほど背の小さい方の着物だったのでしょう。真ん中に継ぎがありますが、私の身長だと、うまく隠れました。帯を結んだ右下にも桜を飛ばしているところが、アンティークきものの粋なところですね。

2009年11月 エンジン01@高知

あと2ヶ月で閉じることが決まっている歌舞伎座夜の部へ。
この組み合わせは、昨年11月のエンジン01イン高知でも着用。「いいねえ、この色使い」と山本寛斎さんが声をかけて下さいました。
きものは母の鮫小紋。、薔薇の見事な刺繍帯は福生の「マイコ」で、12年ほど前に2万8千円で購入したアンティークです。

2009年11月 龍馬ミュージカル@高知

エンジン01文化戦略会議@高知の最終日、坂本龍馬を主役としたミュージカルを上演しました。漁師12最後は皆さんが泣いてくださって、こちらまで、じーん・・・。
龍馬は姿月あさとさん、林真理子さんは、おりょう役でした。映画プロデューサーの村上のりこさんと私は、漁師役と明治維新の人々の二役。漁師は場面をかえるための場つなぎ群舞。ベルリンの壁崩壊から20年の式典の後、プラハに立ち寄るのを諦めて、2日ほどでフリを覚え、歌詞はうる覚えのまま舞台に立ったのでした。注目を浴びるわけではないのに、舞台にずーっと存在しなければならない役。漁師のきものから、明治の人のドレスに替えるときのみ、舞台から離れられ、化粧室に行くワンチャンスだったという、しんどさがありました。明治維新の人々は、鹿鳴館のようなドレスを着て歌い踊るのでした。
結果的には、貴重な経験をさせていただき、感謝しています。この後、剣士を演じられた勝間和代さん、下村満子さん、中井美穂さんとともに、ときどき大部屋女優の会と名づけた食事会をしています。

2009年8月 ワシントンハイツの前にて

ホームページのBOOKSでご紹介している毎日新聞「本の現場」撮影の後、立ち会った編集者に撮ってもらいました(→BOOKSをクリック)。
この着物を「かわの屋」さんでみつけたとき、シミがあった袖山を、右前と入れ替えて直して着こなしています。棕櫚とおぼしき葉が白と銀で陰のように描かれ、赤トンボが飛んでいる変わり絽。晩夏・初秋にぴったりです。
赤と銀の帯は母の絽つづれ。草履の赤いポイントが効いています。日傘はカメラマンからのリクエスト。日除けには不向きだけど可愛いからと衝動買いしていたもの。紙面では袂に隠れていた帯留は翡翠の龍です。

2009年6月 額紫陽花@祝宴


img_1466坂東三津五郎丈の松尾・紫綬褒章ダブル受賞のお祝いには、額紫陽花の単衣で。帯は市松の箔、帯留はオパールで紫陽花をかたどったもの。日付が変わる30分前に毛細血管が切れて、目が真っ赤。『ワシントンハイツ』を脱稿した夜のことです。結果、後ろ姿しかお見せできない状態でした。
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2009年5月 たつむら帯on和トロピカル@祝宴

65-1松井孝典さんの千葉工大惑星探査研究センター所長就任を祝うパーティへは、トロピカル柄の訪問着で出席。
たつむらの帯と絶妙な組み合わせです。
帯締は、澄み切った空の色を選びました。
帯揚は先月紹介したタイシルクのスカーフ、草履は「ぜん屋」のムガですが、映っていないのが残念。