7月7日の授賞式に何を着るか。さんざん悩んだあげく、御所解きの生絹(すずし)にしました。
授賞式だから格の高い帯を、と掬い織の蜘蛛の巣の夏帯を締めたかったのですが、それに合わせて色無地か江戸小紋の絽の着物にすれば、写真に撮ったときに仲居さんの制服のように見えてしまいます。では、この御所解きの生絹に蜘蛛の巣帯を持ってきてはどうか。やはり喧嘩してしまうので諦めました。
結局、母の形見だからという納得の仕方で、この絽つづれに落ち着かせた次第。帯留を翡翠の龍にしたので、両親の供養になったと思います。父は辰年でした。
カテゴリー: 秋尾沙戸子のきもの適齢期
「きものを着たい」と思った時が適齢期。形見が舞い込んだ時、海外暮らしを終えた時、日本人の心を確かめたくなった時――。ワシントンDCでの中年留学を機に始めて18年。祖母・母・娘と三代続く着道楽の血が騒ぎ、粋に着こなしたいと奮闘中。失敗例も含め、適齢期を迎えた方々のヒントになれば幸いです。
京都での10年を歳時記にまとめた『『京都で、きもの修行:55歳から女ひとり住んでみて』が世界文化社より出版。日々の着こなしの写真は、インスタグラムに掲載。
2010.07.15
2010年4月 すきやばし次郎へ
2010.07.11
2010年4月 銀鼠、赤、そして蜘蛛の巣
2010.07.11
2010年4月 最後の歌舞伎座
2010.07.11
2010年3月 夜桜
2010.07.11
2010年2月 歌舞伎座/食事会
2010.07.11
2010年1月 裏千家初釜式
2010.07.11
2009年11月 エンジン01@高知
2010.07.11
2009年11月 龍馬ミュージカル@高知
2010.07.11
エンジン01文化戦略会議@高知の最終日、坂本龍馬を主役としたミュージカルを上演しました。最後は皆さんが泣いてくださって、こちらまで、じーん・・・。
龍馬は姿月あさとさん、林真理子さんは、おりょう役でした。映画プロデューサーの村上のりこさんと私は、漁師役と明治維新の人々の二役。漁師は場面をかえるための場つなぎ群舞。ベルリンの壁崩壊から20年の式典の後、プラハに立ち寄るのを諦めて、2日ほどでフリを覚え、歌詞はうる覚えのまま舞台に立ったのでした。注目を浴びるわけではないのに、舞台にずーっと存在しなければならない役。漁師のきものから、明治の人のドレスに替えるときのみ、舞台から離れられ、化粧室に行くワンチャンスだったという、しんどさがありました。明治維新の人々は、鹿鳴館のようなドレスを着て歌い踊るのでした。
結果的には、貴重な経験をさせていただき、感謝しています。この後、剣士を演じられた勝間和代さん、下村満子さん、中井美穂さんとともに、ときどき大部屋女優の会と名づけた食事会をしています。
2009年10月 帝王紫帯
2010.07.11