カテゴリー: 秋尾沙戸子のきもの適齢期
「きものを着たい」と思った時が適齢期。形見が舞い込んだ時、海外暮らしを終えた時、日本人の心を確かめたくなった時――。ワシントンDCでの中年留学を機に始めて18年。祖母・母・娘と三代続く着道楽の血が騒ぎ、粋に着こなしたいと奮闘中。失敗例も含め、適齢期を迎えた方々のヒントになれば幸いです。
京都での10年を歳時記にまとめた『『京都で、きもの修行:55歳から女ひとり住んでみて』が世界文化社より出版。日々の着こなしの写真は、インスタグラムに掲載。
タツノオトシゴの帯
京おどり、前夜祭
上巳の節句、御殿飾りを確かめに
『京都で、きもの修行』の中には、おひなさまの話が出てきます。母の御殿飾りの由来を探す旅、ずっと続けていて、雛飾りに流行があり、昭和天皇の御大典の影響が大きいと知ります。御殿飾りは、京阪神から静岡あたりまで。
それを裏付けてくれたのが、仁風庵の御殿飾りでした。おばさまの物だというから、母の昭和9年製のと、ほぼ同じタイミング。本には、その御殿飾りを掲載できなかったので、こちらでご紹介することにします。
2年ぶりに、おひなさまを公開されるというので、再び訪れました。なんと、舞妓ちゃんのおもてなしも。かいらしく微笑ましく、幸せな気分になって、錦天満宮での勉強会へと向かったのであります。
写真はインスタにアップしました。https://www.instagram.com/akiosatoko/
枝垂れ梅背景に『京都で、きもの修行』を撮影、そして東京へ
節分備忘メモ(新刊には掲載されていない話)
節分 福豆撒き
この写真は、新刊『京都で、きもの修行』に掲載されています。数年前、#上賀茂神社 で、#年女として福豆撒きのご奉仕 をした時のもので、そのエピソードも記されています。毎年、俳優さんも参加されますが、今年は #名取裕子 さんがいらっしゃるらしい。
纏っている裃など、映画会社から借りているのです。下は自前のきものにしたいとお願いしました。白がなかったので、卵色ですが、全体に柔らかい感じでしょ。巳年以降の人は、もしも奉仕する時には交渉してみてね。
今年の私は、早朝に吉田神社の大元宮の神事、後、上賀茂神社の朝10時からの神事に参列して、洛中に戻ってきました。久しぶりに寒く、しっかり本ビロードの長羽織風コートを纏って。そのコートは、新刊『京都で、きもの修行』最後のエピソード、大晦日の写真でご確認くださいね。
きもの部門ベストセラー1位に
エンジン市原
エンジン01文化戦略会議オープンカレッジin市原。
26日から28日まで市原に滞在し、土曜日は早朝から夜まで講座でびっしり。
土曜日は、ひとつ講座をこなして戻りました。写真はインスタにあげていきます。
117は鎮魂の日
鎮魂、供養は大切。と気づかせてくれたのは京都での日々。
1995年の阪神淡路大震災では、私は関西テレビ「関西ワンダラー」のキャスターとして、現場を歩きました。その2年後、97年1月17日に、母が帰らぬ人となりました。
毎年、1月17日は鎮魂の日。犠牲になった人々と、母に思いを馳せて、ひとり静かに手を合わせます。美人すぎて厳しかった母ですが、早すぎる旅立ちに形見となった和服を着こなすことが供養と信じて、コロナ禍前は、ほぼ毎日きものを纏っての京都暮らしを続けました。そうしたエピソードについては、新刊『京都で、きもの修行』に登場しますので、ぜひご高覧くださいませ。