暴風雨の中の鞍馬火祭

★IMG_1733 ■先月の話で恐縮ですが――。

洛中で時代祭を観た後、夜は鞍馬の火祭へ。10月22日に京都を訪れる観光客の行動パタンのひとつで、鞍馬には大勢押し寄せると言われています。今年はじめて参与観察を目論んだ私でしたが、あいにくの暴風雨・・・。

祭は★IMG_1795中止と誤解され見物客は少なかったものの、横殴りの雨の中、何を撮影しているのかわからない。目を開ければ容赦なく入ってくるのは、大粒の雨と松明の煙。★IMG_1816親指の付け根には火の粉が飛んできて、痛いのなんの。以来、炎に近づいて顔を向けるのが怖くなった情けない私です。★IMG_2433

家に着いてから傷口を見ると、1センチ角1ミリの深さで皮がむけているではありませんか。痛いはずです。松明を持つ皆さんも半端なく火傷されているのでしょうね。厄落としと呼ぶにはあまりにペインフル。未だ跡が残っております。

なお、お神輿は御旅所には向かわず、神事は変則的に斎行されました。

黙祷を捧げます

家にいる人は、NHK総合で広島からの中継を見ながら、黙祷を捧げましょう。

せめてこの日だけでも、原爆投下で犠牲になった人々に思いをはせるのが、戦後72年、平和を享受した私たちの誠意と考えます。

祇園祭:お千度の儀

IMG_8345●●いよいよ祇園祭が始まりました。

山鉾巡行で先頭を切る長刀鉾のお稚児さん。この日、初めて神前に名乗り出ます。両脇を固める禿たちがIMG_8729●露払いとなり、長刀鉾のお供を引き連れて、八坂神社にやってきました。例年、父と祖父に手を引かれるのですが、今年は、父と叔父のようです。お稚児さんの手にご注目あれ。もはや素手で手をつなぐことは許されず、白布越しなのです。
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神前で玉串を奉納した後、本殿を拝礼しながら千度まわり、参拝します。実際には三度まわるだけなのですが、お供の数を延べにすると千度になるということで、お千度の儀といいます。

夏越の祓@上賀茂神社

風そよぐ奈良の小川の夕暮れは 禊ぞ夏のしるしなりけり

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百人一首に出てくるこの歌は、上賀茂神社で6月末日20時に斎行される神事を詠んだもの。現在まで続いています。

参拝者が息を吹きかけた人形を、神職が境内の中にある奈良の小川に1枚1枚流します。これが「水」での禊。さらに川の中に設えられた薪の炎を浴びることで「火」の禊を受けるのです。神さまは「火水さま」と表記されることがあるのは、そのためです。

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5月25日、黙祷を捧げます

昭和20年5月25日、71年前の今日は、4度あった「山の手空襲」の最終日。渋谷・原宿・表参道を含む東京各地にB29から落とされた焼夷弾の数は、3月10日の2倍だったといわれています。

表参道交差点の「山陽堂書店」に逃げ込んだ人、青山墓地に向かった人は無事でした。けれども、安田銀行(現みずほ)を目指した人、明治神宮に向かった人は、犠牲になっています。その様子は『ワシントンハイツ:GHQが東京に刻んだ戦後』第1章に詳しいので、ぜひご高覧ください。

表参道に焼夷弾が落とされたのは22時22分頃。これを読んでくださった方は、できれば黙祷を。毎年、犠牲になられた方々に思いを馳せることが供養だと考えています。

夏柑糖の季節


IMG_3131◆老松さんの夏柑糖を先日、里桜満開の京都御所で頂きました。
 
上七軒まで行かないと手に入らないと思い込んでいたら、大丸京都店に売られていると聞き、友人を誘って御所まで北上した次第。アイフォン7plusは、背景をぼかせるので撮影も楽しいのです。IMG_3115◆
八重の里桜は地面にまで花が来ているせいか、桜の下で昼寝する人読書する人、桜色を背景にポーズをとる外国人などなど、控えめに外から観賞する枝垂れとは違って、気楽なのでしょうか。きわめて庶民的な光景がそこにはありました。
 
夏柑糖の誕生は、戦後まもなく、お庭にあった夏蜜柑にお砂糖と寒天を合わせて、上七軒の数寄者のために作ったことにあるとか。夏蜜柑が希少につき期間限定ですが、未だ間に合います。どうぞお試しあれ。人気のお菓子ゆえ、電話予約をお勧めします。IMG_3139里さくらと◆

建仁寺四頭茶会

茶道をたしなむ人なら一度は行ってみたい建仁寺の四頭茶会。今年、初めて伺いました。

IMG_2778●IMG_2729●建仁寺を開いた栄西禅師。毎年4月20日の降誕会に、四頭茶礼が行われます。京都の無形民俗文化財に指定されてもいます。

拝服券は、四頭茶会の本席 のほか、薄茶席が 2 つ(裏千家と表千家)、煎茶席、点心席の 5 枚つづりで、1日かけて各会場を巡るのです。

本席で最初に配れるのは、紅白の紋菓、椿の葉に載せ た「ぴりコン(醤油で炊いた蒟蒻)」と、抹茶が入ったの天目茶碗。供給の僧が、口に茶筅を挿した浄瓶を持って入堂。私たち客人が天目台に載せた天目茶碗を捧げ持ち、そこに湯を注いでそのまま茶筅で点てるのです。最後に、供給が天目茶碗を下げて、方丈の間を出る瞬間だけ、写真に収めさせてもらいました。

IMG_2702◎

 

おしゃかさまをたたえる夕べ

4月8日は花まつり。名古屋の仏教系幼稚園に通っていた私は、お釈迦さまに甘茶をかけて、おまつりしていました。

今年も、京都仏教会主催の、おしゃかさまをたたえる夕べにお招きいただきました。3年前は、講演者として壇上に上がった私です。IMG_1576

母の色無地風霞文の着物に、平家納経提婆品の帯。「おしゃかさまをたたえる夕べ」だから、法華経の帯を締めたのです。先日、祖母の十三回忌でデビューさせたもの。平清盛は、法華経などを厳島神社に納経しています。第十二品の提婆達多品は、女人成仏をうたったもので、そこに描かれた絵を織り上げています。

南無妙法蓮華経と唱える私の手は、ブレスにしているラリマー。お数珠を忘れて、ごめんなさい。この写真を撮影してくれたのは、杉本歌子さん。画家だから、アングルが面白い。

IMG_1560◆提婆品

YUKI TORII 東京コレクション

IMG_0611●今年も、東京コレクションにお招きいただきました。

美馬のゆり博士と私が着ているのは、前回のコレクションの作品。私が来ているのは、迷彩風の花柄レースのワンピに、同じ生地でボレロを特注しています。

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