祇園祭 宵宮祭

八坂神社の境内が真っ暗になり、お神輿三基に神々の御霊が遷されました。点灯の後は、役員の方々が神々に手合わせ。神職さんたちは本殿に入っていかれました。山鉾巡行と神輿渡御はいよいよ明後日――。

歩行者天国により、四条通烏丸通山鉾町の熱気はますます上昇中。それに比して、境内は暑いながらも清々しい風が吹いていました。神さまの気配、かも。

注)神々と省略しましたが、具体的には、素戔嗚尊、櫛稲田姫命、八柱御子神です。

2018年7月 文化財鑑賞と朝がゆ体験

文化財研修講座第二弾は知恩院。普段みられない知恩院の中を案内していただき、朝がゆを食しました。第一弾は金戒光明寺でしたが、暴風雨のためキャンセルされていたのでした。浴衣は麻の葉文。早朝なので迷ったのですが、このまま鉾町に突入するため、駒形提灯の帯を締めています。でも、知恩院で働く事務方の女性たちが「祇園祭の帯よ。浴衣も涼し気でいいわ」と話しているのが聞こえたので、ちょっと嬉しくなりました。

Akio Satoko の A-Studio@神明舎 vol.3 京都の艶、ニッポンの色

昨秋立ち上げた神明舎で今年から開催しているAkio Satoko のA-Studio。昨日は定員を上回るご応募をいただき、予定時間を大幅に超えて、笑いの渦に包まれました。

まずは、若き日の番組共演のご縁から神明舎に足を運んでくださった井上章一先生に心より感謝申し上げます。そして、祇園祭初日の日曜日、神明舎に集って蒸し風呂のような環境に耐えてくださった皆さま、ありがとうございました。

井上章一さんには独自の切り口で京都について、日本人について語って下さった上、一人ひとりの質問にも丁寧にお答えいただきました。ワインで十分に酔いがまわっていたはずなのに、最後は神明舎のピアノで1曲、その後、新町六角に移動し、北観音山の二階囃子を聴きながら、お開きとなりました。洛中の二階囃子を聴き歩き、実は井上さんにとっては初体験だったようです、

特筆すべきは、初回のゲスト上御霊神社禰宜小栗栖さんと能楽師の河村晴久さん、裏具デザイナーの佐々木まなびさんも参加してくださったことです。

今回の食事はワインにイタリアンと決め、深夜に料理の仕込みを始めたのですが、さすがに22名分ともなると、ナスを揚げたりパプリカ焼いたり、トマト刻んでいるうちに夜が明け、ほぼ徹夜状態で神明舎入り。また39度の熱が出るのではないかと不安になりつつ、どうにか平熱を保っております。

毎度のことながら、神戸から2時間前に神明舎入りして片付けや盛り付けを手伝ってくれた大沼照実さんに感謝。今回は京都に泊まって翌朝の片づけまでつき合わせてしまい、さらにさらに感謝です。結果、以前よりお勧めしていた紫織庵で浴衣を選んでもらえ、北観音山の曳き初めでお召し頂けそう。女二人で飲んだ昼下がりのビールは最高でした。ありがとうございます。

そして神明舎オーナーの富家大器さんがチキンの煮込みとカルボナーラを作ってくださいました。春から四天王寺大学の准教授になられてお疲れのところ、ありがとうございました。受付とお庭のお掃除を手伝ってくれた豊田さんにも感謝。

写真撮影は主に八木澤哲夫さん、富家大器さん、講師席から秋尾のスマホ、山本博さんのお写真も拝借しました。

A-Studio以外にも、神明舎でミニパーティなど企画された折には、ぜひ足をお運びくださいね。

Akio Satoko の A-Studio vol.2 御人形を愛でる心

昨秋立ち上げた神明舎で今年から開催しているAkio Satoko のA-Studio。今回も和やかな空気の中、無事に終えることができました。まずは、私の無茶なお願いを受けてくださった伊東久重先生に心より感謝申し上げます。そして、行事の多い卯月の日曜日、神明舎に集ってくださった皆さま、ありがとうございました。

今回は有職御人形司十二世伊東久重先生をお招きし、貴重なお話を伺いました。完成にいたるまでの気の遠くなるような工程について、宮中に収められた御人形だけでなく、長刀鉾の天王人形や月鉾の稚児人形、伊東家の守り神・草刈人形にまつわるエピソードなどなど、どれもこれもワクワクする内容で、興奮まだ冷めやらぬまま、新しい週を迎えております。

早速に記事にしてくださった吉田市蔵さん、ありがとうございます。こちらにも当日の写真を掲載しますね。先生の御人柄に触れて、いかにも楽しそうな皆さんの様子が伝わってきます。

背景にあるのは、母から私に受け継がれた御殿飾り(昭和9年製)。紫宸殿を模した御殿飾りは昭和初期、昭和天皇のご大典を受けて京阪神で流行したもの。名古屋生まれの母のために母の大叔父が京都まで来て買い求めたという親戚の噂は本当だと判明しました。

伊東久重美術館が先月、静岡県の三島に誕生し、私も寄せて頂きました。春と秋に公開です。9月には、京都で個展が開かれる予定。参加者みなでお伺いするつもりです。ありがとうございました。

お誘い

秋尾沙戸子が日本の真髄について語り合うトークセッションA-Studio。

第2回ゲストは、有職御人形司 十二世 伊東久重さん。御殿飾りのひな人形(昭和9年製)を背景に、御所で代々愛されてきた御人形についてお話を伺いつつ、春の肴と日本酒で盛り上がります。

日 時:平成30年4月22日 日曜日 16時半―18時半(16時より受け付けます)

場 所:神明舎
参加費:3千円
ドレスコード:和服またはジャケット着用
洋装の場合、桃色または花柄の小物をぜひ

定員15名(先着順で受け付けますので、お急ぎください)
ご予約はこちらのサイト下部のフォーム
http://shinmeysha.strikingly.com/
または下記アドレスあてのメールへ、イベント名、参加日時、人数、返信可能なメールアドレスを記入して送信ください。
shinmeysha@tomiiedesign.jp

伊東久重: 有職御人形司 伊東家 十二世。江戸時代中期享保年間(1716~1735)から御所人形制作を家業とする。明和4年(1767)には後桜町天皇より「伊東久重」の名を拝領。先月、静岡県に伊東久重美術館が誕生し、話題を集めている。

秋尾沙戸子: ノンフィクション作家。テレビキャスターを務める傍ら独自に重ねた海外取材を通して日本の美を考え、5年前から京都暮らし。代表作『ワシントンハイツ:GHQが東京に刻んだ戦後』は第58回日本エッセイスト・クラブ賞を受けている。