学びの動機付けに一役、日本のプレゼンテーション

オリンピック招致のプゼンテーション、見事だった。審査の間、宿泊していた大阪のホテルのテレビで見ながら、アメリカ大統領選挙の党大会を思い出していた。ネイティブのトレーナーから特訓を受けたのであろう。

妃殿下のエレガントさは簡単に真似できないが、ほかの面々は練習の成果がよく出ていたと思う。首相になりたてのころに比べ、安倍さんのスピーチはぐんと上手になってきている。

私は大学時代ESSに所属し、スピーチコンテストに出ていたから、なんともいえず懐かった。うらやましいのは、ビデオに撮って即、自分を客観的にチェックできる時代に入ったことだ。都知事などは、プロンプターのおかげで、覚えたはずの内容を途中でも確認できて、落ち着けたはずだ。

練習さえ積めば、テレビで持ち上げるほど、すごいこととは思えないのだが、それでも、子どもや若者が人前でのプレゼンや英語のスピーチに興味を抱いたとすれば、日本の人材育成に大きな効果をもたらしたと考えていいだろう。日常生活で学びの動機づけは簡単ではないからだ。次世代はプレゼンテーション力(りょく)が上がっているに違いない。

 

重陽の節句 菊酒 八咫烏

今日は「9」という陽の数字の重なる重陽節句。五節句の一つに数えられ、宮中でも一般でも祝いの日とされてきた。菊酒@重陽の神事厄払いの菊酒が、上賀茂神社でもふるまわれた。

烏本殿で祭事があった後、平安時代から続く伝統行事が行われる。主役は烏。ご祭神の祖父が天皇の遠征の際に八咫烏(やたがらす)に姿を変え先導したという故事から来ている。

ここで重要なのは、「3」という数字。境内の細殿前庭で、白い装束に烏帽子姿の刀祢が烏のごとく、三三九躍、横跳びをし、立砂に弓矢を置く。座って「カーカーカー」「クォークォークォー」と3度、烏鳴きをするのである。

子ども2その様子は宮司とともに葵祭にご奉仕された斎王代がご覧になる。その後、子どもたちが清められた土俵で相撲をとる。

こんな日は、菊文様の装いをと考えるのだが、持っているのは袷の色留袖だけ。絽ちりめんの着物とか名古屋帯があれば良かったのだけれど、菊好きではないので、持ち合わせていない。重陽の節句のために1本欲しくなってきた。もっといえば、ヤタガラスの帯に出会っていたのに、当時は価値がわからず、若冲の雨龍図を選んだ私である。

選考会終了

テレビ番組の某選考会のため、週末は缶詰になっていた。詳細については、月末の発表まで記すことができないが、ほぼ1ヶ月にわたっておびただしい番組を観る日々。そこから解放されて、ほっとした。これからは本来の仕事に戻ることができる。

京都に落雷?

昨日、京都で激しい落雷があったらしい。

今日の西陣はその話でもちきりだったとか、島津製作所に落雷したとかいうのだが、ウェブで調べても出てこない。

「大きな地震かと思った。下から衝撃が来たと感じた」そうだ。私は大阪にいたので、まったく知らなかった。

落雷対策、さて、どうしたらいいのやら。

集中豪雨、目指すは天橋立駅だったのに

京丹後取材のため、朝、京都駅に向かった。

アマちゃんが終わってコンビニに乾電池を買いに出た折には小降りだったのに、15分後にはバケツをひっくり返したような大雨。レインブーツを履き、レインコートを纏って家を出た。キャリーバッグをひとまわり大きくしたこともあり、タクシーを呼んだ。明日は晴れるかもしれず、このレインブーツを収めて持ち帰る大きさが必要だからだ。

迂闊だった。これだけの大雨なら、電車が動かない可能性があるのだ。案の定、電車が来るのに1時間遅れ。そこからは徐行運転と言われた。指定席は満席。自由席となれば、座るために1時間並び続けなければいけない。前日までに指定券を買っていれば、1時間の待ちの間、座ってコーヒーでも飲めたのに。

そもそも、この電車は天橋立行だった。そこでピックアップしてもらう予定だったのだが、その手前に宮津で降りるようにとメールが来た。ところが、福知山到着直前で、こんなアナウンスが入ったのだ。「大雨のため、この列車は福知山までです」。本当に直前、突然のアナウンスだった。

車掌をつかまえて、宮津までどうすれば行けるか尋ねると、後は降りてから駅で訊いてくれという。この場当たり的な対応は、JR西日本。事故を起こした福知山線だ。下手に答えて後で責められるのが怖い、という逃げの空気も感じられた。非常時に弱いJR西日本の体質を垣間見ることとなった。

結局、福知山で北近畿タンゴ鉄道に乗り換え、その特急で宮津にたどり着いた。「アマちゃん」の北鉄のような雰囲気だが、なんとも頼もしい。もっとも、各駅に停まらないというだけで、スピードはゆっくりと、であったのだが。

11時半に着くはずが、到着は15時前。アポは13時だったのを延ばしていただいてはいたが、自然災害の前には予定が立たないことを思い知らされた一日だった。暑い分には電車は動く。集中豪雨はスケジュールを狂わせるから要注意。

訪れた先については、また、改めて。

 

 

鳥取人(トットリアン)と考える 食とジャズと温泉と

「さきどりの食卓」と題したエンジン02で、鳥取にやってきた。私の担当講座は「鳥取の食資源の魅力」、山本益弘さんとご一緒した。

鳥取は、肉も魚も野菜も、美味しいものばかり。だが、PRが下手で、その魅力は意外と知られていない。オレイン55や岩牡蠣など、ブランドとして確定した食材もあるのだから、それを目当てに飛行機で羽田からやってくる道楽があってもいいと思うのだが、砂丘のイメージが強いせいか、最果ての地のような印象さえ持られている。実は羽田から1時間15分、空港から街中まで20分ほどということも発信したらいいと思う。

あとは、噂の料理人が生まれてくるかどうか。ネットの時代、口コミで広がれば、世界中から人が押し寄せる。そうした現象が世界で起きていると益弘さんは言う。コペンハーゲンの某レストランは、1日に1000件、キャンセル待ち。安宿に1週間滞在して、キャンセル待ちを狙う客もいるのだそうだ。情熱ある料理人の存在が世界中の人々を引き寄せるというわけである。

私は豊富な食材に加え、ジャズと温泉を軸にすれば、東京からジャズファン、特に団塊の世代を引っ張れると考えている。ジミー・アラキは鳥取県出身の北米移民2世。だからジミーのルーツ、鳥取で、ジャズで街起こしには意味がある。まずはジャズ・ミュージアムを作ればよいのだ。

取材過程で、ジャズ本とLPのコレクターたちに出会ったが、彼らは倉庫に入っている数千箱のコレクションを処分するのではなく、ジャズ・ミュージアムに寄付したいというのだ。ファイルはもちろん、廃盤となったLPを視聴できるシステムを作るとすれば、土地が必要になる。横浜では難しい。

蟹でも生牡蠣でもイノシシでも、季節季節の美味しいものを食べてジャズが聴けて、温泉に入れるとなれば、1時間15分かける価値はあるというものだ。

そういえば、入社したころの私は、早く一人前のサントリアンになりたいと考えていた。まずは鳥取人をトットリアンと呼んでみてはどうか。その響きに、ちょっとワクワクしてくる。

そんな話を地元の人々と語った「夜楽」の後、懇親会を経て、世界一に選ばれた地ビールを飲んで帰ろうとした矢先、例によって、辰巳さんが皆をラーメン屋に誘ったのだった。常々「夜中ラーメン」が得意なタクちゃんだが、店の名が「たくろう」というところから、どうしても大勢で行きたかったらしい。

おかげで今朝は私の顔がマンパチだ。たとえ一口ずつでも、餃子、ラーメン、チャーハンを、夜中に口にしたことが仇になっている。

 

 

 

 

エジプト、そしてシリア

エジプトでの流血がこれ以上広がらないことを祈ります。サウジアラビアがエジプト政府を支持していることにも注目。また同時に、シリアで起きていることにも目を向けましょう。シリア政府が化学兵器を使ったという情報、クルド人3万人がシリアを脱出した事実もあわせ、中東情勢を把握したいものです。

桜島の噴火は対岸の火事ではない

桜島の噴火を注視しましょう。関東や東海で暮らす人々にとっては、他人事ではありません。富士山が噴火したら市民生活にどんな影響がでるか。いまからシミュレーションしておく必要があります。

火山灰が積もったら、エアコンは動かない、停電もあるかもしれない。飛行機も新幹線も使えない。

近眼の人は、コンタクトを入れられないことを覚悟しましょう。度のあった眼鏡を2つ、いまのうちに作っておきましょう。

「あまちゃん」中毒

どんなに夜更かししても8時には起きるように、朝の連ドラを見ることにしているが、今年の「あまちゃん」は本当に面白い。脚本家のクドカンさんの才能の脱帽だ。

ストーリー展開の意外性だけでも目が離せないのに、細かいギャグのちりばめさせ方が上手なのだ。だから、日々観るだけでなく、土曜日の再放送でもう一度観ると、その芸の細かさを再確認できて、感心してしまうのだ。

それほどまでして観ているのだから、中の登場人物への親しみも半端でない。

先日の河口洋一郎さんの祝宴では、壇上の秋元康さんが「あまちゃん」のフトマキ氏に見えてしまったし、久しぶりに乗った新幹線のグリーン車で小泉今日子さんを観たときには、ハルコさんに会った気がした。もっとも、番組の中と同じ大きなサングラスをしていたせいもあるのだが。

80年代のアイドルと、AKB48 的アイドルの比較という装置のせいもあるのだが、世代を超えて人々をひきつけることが難しい時代に、老若男女に「JJJ]を浸透させたクドカンの脚本は、日本社会がいい意味でひとつになれる可能性を指し示してくれたと言っても過言ではない。

もっとも、彼が311をどう描くか。少し怖い気もするのだが。