公文書館通いの日々が始まった。
地下鉄の駅まで歩いて5分ほど。去り行く冬を包み込むようなワシントンの春の陽だまりを歩くのが好きだ。
とはいえ、早朝は風が冷たいので、外に出てから部屋に戻り、中を半そでにして、ダウンを羽織った。
ワシントンDCにある国立公文書館の本館からメリーランドの別館へとバスで移動する。時差を引きずっているせいか、バクスイしてしまった。
入り口の荷物検査で入館証を見せ、期限切れを指摘される。一昨年末で切れていたのは意外だった。そういえば1年前の4月、入稿してから初校が出る前に写真を探しに来るつもりだったが、インフルエンザ騒動で思いとどまったのを思い出した。成田で足止めを食っては、校正が思うようにはかどらないと考えたからだ。
地下鉄アナウンスの声も若返ったような気がする。コンピュータで作っているのかもしれず年齢は関係ないかもしれないが、トーンが高くなり、アナウンスのリズムも明らかに変わっている。
アキュビストたちの顔ぶれも随分変わった。知っている顔がオフであるにしても、初めて会う人が大半だった。部屋のレイアウトも変化している。
夜は得意のTRADER JOESに出かけ、食材を買い込んだ。オーガニックが売りで、値段も安く、店員のモラルも高いのはいつもと変わらない。
つい生のアーテクチョークを買いそうになったが、今回は短期間なので、瓶詰めのマリネを試すことにした。あとは、お決まりの、オーガニックのキャロットジュースやアボカド、葉っぱもの、マッシュルーム、たまご、シナモンのパンを揃え、ひき肉とハムを買って終わり。コーヒーはハワイコナ。ビールはブルームーン。冒険するのも悔しいので、つい定番に落ち着いてしまう。
それにしても、アメリカは水が相変わらず、ひどい。塩素が強いのだ。飲料水はミネラルウォターを飲むとして、お風呂と洗顔に支障をきたす。皮膚がガビガビガサガサになるから、困ったものだ。日本人の肌がきれいなのは、水質の良さによるところも大きいのではないだろうか。
その日本の水源を山ごと中国人が買い占めているという。それだけは死守してほしいと願うのだが、親中の民主党政権には、聞き届けられない願いだろうか。
そういえば、国際機関で働いている友人が、ここ数年の間に、組織内の中国人のポジションが変わったと言っていた。
久々のワシントンDC
2010.03.19