政治家のフェロモン

政治家は面白い生き物である。選挙になると、突然フェロモンが出てくるらしい。最初は疲れていた二人が、遊説(特に街頭演説)を通して息を吹き返した感じだ。その意味では、小沢一郎氏が候補になったことで相乗効果、菅総理も得をしている。

オザワ・ギライの友人が、電話で言う。

「こうなったらオザワが勝って、民主党の正体が見えてきたほうが面白いよね。きっと前のめりで色々ボロが出てくるからさ。それが日本再生への近道だと思えてきた」

 なるほど、それで政界再編は加速するかもしれない。だが、そのころに日本はどうなっているのだろう。

円高のまま放置する政府の無策で、日本沈没は止められない。ドル高のアメリカ、ユーロ高のドイツの企業が、この間、どれほど輸出で儲けているか。 円高で買い物に有利、と個人旅行客が喜んでいる場合ではないのである。