インドネシア独立記念日

8月17日はインドネシアの独立記念日。今年は65周年で特別のはずだが、ラマダン(断食月)と重なったところに複雑なものがある。

現地のジャーナリストは式典に呼ばれて、そのまま宴会に突入するのが通例だが、今年はラマダンなので、日没後、飲食が許されるころに集まるのだと話していた。

それにしても、街も村も大小あわせた紅白旗で埋め尽くされ、羨ましいかぎりだ。同じ紅白でも、日の丸に罪悪感しか抱けない教育を受けた私たち戦後生まれの不幸なことよ。

戦争の原因を天皇制や日の丸に押し付けるのではなく、為政者や組織がどう間違えたのかを早々に検証して、祖国や国旗を誇りに思える環境を創りあげないと、若い世代がますます夢を抱けなくなる。

アメリカは移民を受け入れつつ、星条旗に人々を束ねる役割を与え、アメリカ人であることのアイデンティティを築き上げた。日本も早晩、大量に移民が押し寄せる時代やってくるというのに、日本人は何を誇りにしたらいいのだろう。戦後、先輩たちが経済発展を心のよりどころにしてきたとすれば、政府は景気対策を早急に打つべきである。それが出来ないのなら、精神的支柱をどこに置くかを議論すべきだ。いずれにも無策の現政権の責任は大きいと考える。