アルジェリア事件1 嗅覚・判断・周知

アルジェリアで犠牲になった方々のご冥福をお祈りします。

 メディアでは情報の少なさが取りざたされているが、国際ニュースにアンテナを立てていれば、情勢分析は可能だ。問題は、事件が起きる前にリスクを嗅ぎわける力があるかどうか、邦人企業への周知徹底のシステムがあったかどうかにある。

 昨秋から海外ニュースではマリ情勢が報道されていた。少なくとも私はその時点で周辺諸国の危険を想定していた。だが、まさかアルジェリアであんなに大勢日本人が働いているとは想像していなかった。 

外務省にも私くらいの嗅覚を持つ人間はいたと思うのだ。悔しいのは、そのリスク勧告がホームページの数行で終わっていたかもしれないこと、そして現地の邦人を探し出し周知徹底させるシステムが構築されていなかったことである。

 外務省が邦人の救出保護を自らの任であると考えているのなら、省内で早急にこの改革に着手すべきだ。