単行本書き下ろしの場合、初校チェックが思いのほか苦しい。「新潮社クラブ」で泊り込んで集中させてきたが、明日は自宅に戻り、喪服に着替え鎌倉へ行く。みのもんたさんの奥様の告別式に参列するためだ。
青葉若葉が貧しいこの季節に、庭の草木を見ると目が休まって、集中力も高まる。昭和の家屋で旅館風のこのクラブでは、過去にも著名な作家たちが執筆をしてきた。ここに篭らせてもらえること自体、そうした先生方の仲間入りをした気分で、ちょっと嬉しくなる。
それにしても、庭のもみじの成長の早いこと。滞在している間にも、どんどん背が伸びて、葉が生い茂っていく。太陽の電磁波が強いんだろうなあ。金環日食やスカイツリーで喜んでいるのもつかの間、ものすごい天変地異が起こらないといいのだが。