初釜式で待合の床の間に飾られている蓬莱飾りーー。今年は規模縮小でお呼ばれがなかったので淋しくもあり、正月2日の卯の日に自ら作成、神明舎に飾りました。フラワーアレンジメントで学んだドアスワッグとかブーケの感覚で簡単にできるかと思ったのですが、地を這うヒカゲノカズラのくねくね、なかなか手強かったです。紅白の紙はどうしたものか、熨斗紙風に適当に折って、水引をつけてみました。完全な自己流で、ようわからんまま。
ヒカゲノカズラは平安時代から邪気を祓うものとして重用され、いまでも神事に用いられます。上賀茂神社では元旦から節分までの間、「卯杖」が社務所で授与されます。卯杖は、桃や椿などを2本あわせた木に山立花と石菖蒲とヒカゲノカズラを巻きつけたもの。神さまの依代として神札代わりだったと説明されるので、私は榊同様、一対神棚においています。
上賀茂神社では新年初の卯の日に神事が斎行されますが、神前にお供えした卯杖を宮中に献上するのが習わし。それにあやかり、私たちにも社務所で授与されるということのようです。
写真は除夜の鐘をついて寝ずに和服を着て歳旦祭に参列した後。徹夜しているから顔がマンパチで目はショボショボ。この後、境内で寅の枡で樽酒を頂いて、ヘロヘロになるのがこの数年の年迎えパタン。
とまれ、ヒカゲノカズラで神明舎の邪気祓いバッチリです。講座開催の折には、どうぞ安心してお立ち寄りくださいませ。