聖徳太子の遠忌とコロナ禍を受けて、より皆さん力が入っていた印象。とりわけ家元、次期家元の作品には命への思いが強く込められていた気がして、深く感銘を受けました。花材が元気な初日に伺いましたが、それから4日経ったら、なお枯れていく様子にさらなる美しさが感じられ、華道家元池坊の奥の深さを改めて認識。日本の伝統文化は、歳を重ねてようやく理解が及ぶ事が多いと思い知るこの頃です。
今回は「明日の京都」のフォーラムで事務総長にご登壇頂いた関係で、私の視座が進化したのかもしれません。写真は初日の次期家元の作品の一部です。全体を確かめに、ぜひ足を運んでくださいませね。
六角堂はご近所なので、参拝率が高い私。聖徳太子にも必ず手を合わせておりますが、普段は生花と結びつけることもなく過ぎていきます。今回、資料室では日ごろ公開されない聖徳太子像を拝め、池坊との関係を再確認できました。初日11時からの法要では本堂の前に並びましたが、中ではお家元の池坊専永氏が如意輪観音へ松の立花を生けられたようです。桃と松、どっちが好きなの?というエピソードにもつながっていきます。