【お誘い】 Akio SatokoのA-Studio@神明舎 お庭に訊ねよ

Akio Satoko の A-Studio 神明舎 第5回のゲストは、作庭家の小川勝章さん。「お庭にたずねよ」と題し、いま地球でなにが起きているのか、先人は自然とどう向き合ってきたのか、京都の庭に隠されたメッセージを読み解きます(神明舎庭も含め)。もちろん、ご先祖の七代目小川治兵衛の作品についても秘蔵写真とともに語っていただきます。今回より、第1部は講座、第2部は懇親会といたしますので、第1部のみ、第2部のみの参加も可能となります。

・日 時:平成31年1月27日 日曜日
第1部 18時―19時半(17時半より受け付け)
第2部 19時半ー21時

・場 所:神明舎

・参加費:4千円
(第1部 講座のみ参加の方は 3千円)
(第2部 懇親会のみ参加の方は 2千円)

・ドレスコード:和服またはジャケット着用
(セーターおよびTシャツはNG)

・定員20名(申し込みの際、第1部のみ、第2部のみを
希望されるかたはその旨ご明記ください)

・ご予約はこちらのサイト
http://shinmeysha.strikingly.com/
下部のフォーム、または下記アドレスあてのメールで、イベント名、参加日時、人数、ご職業、返信可能なメールアドレスを記入ください。
shinmeysha@tomiiedesign.jp
(メールの返信は都合で上記とは別のアドレスから行うこともあります。何卒ご了承下さい)

【出演者プロフィール】

小川勝章:作庭家。初代から250年の「植治」次期12代。幼少期の多くを歴代の手掛けた庭園にて過ごし、高校入学時より11代小川治兵衞に師事。立命館大学法学部を卒業後、改めて「植治」入社。新たな作庭はもとより、歴代の手掛けた庭園においても作庭・修景・維持を続ける。著書に『植治時期十二代 小川勝章と巡る技と美の庭 京都 滋賀』がある。

秋尾沙戸子:ノンフィクション作家。テレビキャスターを務める傍ら独自に重ねた海外取材を通して日本の美を考え、6年前から京都暮らし。『運命の長女:スカルノの娘メガワティの半生』でアジア・太平洋賞特別賞、代表作『ワシントンハイツ:GHQが東京に刻んだ戦後』で日本エッセイスト・クラブ賞を受けている。

1月17日は母の命日

阪神淡路大震災の2年後、動脈瘤術後破裂で母は旅立ちました。享年63歳。あまりにも突然で若すぎる母の死に、父と弟と私が混乱したことは言うまでもありません。父は最高級の棺を注文し、眺めのいい霊園の一角を購入しました。

生田にある母の眠る霊園で、しっかり掃除をして手合わせしたあと、乃木坂駅で下車。小田急線から直結するこの駅のすぐ近くに銀座ウエストがあるからです。そう、ここのゴルゴンゾーラ・シュークリーム、時々無性に食べたくなるのです。無線ランが使えるのも魅力。

外に出ると、向かいにあるのは青山斎場。その夜は市原悦子さんのお通夜でした。なるほど、いつになくおしゃれな喪服姿が行き交っていたわけです。大好きな女優さんでした。ご冥福をお祈りします。合掌。

 

2019年1月 十日ゑびす

1月9日。祇園えべっさんの巡行船は四条烏丸で折り返し、長刀鉾町会所では御旅所のように参拝が行われるのです。小さなえべっさんに手合わせして、東に戻っていかはります。

えべっさんが八坂神社に祀られるようになったのは平安時代と古く、大阪の今宮戎神社へは、今宮に移り住んだ八坂神社の氏子が、祇園の「えべっさん」をその地にお祀りしたことに始まるのだとか。

早々に鏡開きしたお餅、美味でした。ありがとうございます。

さて、この日の帯は、餅花。鯛もいるので、えべっさんに締めています。帯留は、羽子板型に宝尽くし。京都は15日までお正月ゆえ。

2019年1月 初釜式へ

初釜式。かなり早く到着した私は、寺之内界隈を散策。な、なんとイノシシがいらっしゃるではありませんか。

イノシシといえば、護王神社。元旦からとんでもなく長い行列で、参拝どころではないのだが、列に並ぶくらいなら、ここで参拝すればいいのだ。ほうら、年男でいらっしゃる、あの方のお名前もあるではないか。

などと、小さな発見に満足して本席に伺えば、お家元がちゃんとこのイノシシについて言及されていました。

着物は母の訪問着。30代のころから結婚披露宴などで着せてもらっていましたが、間違ってもお茶席に着るなと言われていたもの。膝の絞りが伸びるからです。ま、お呼ばれの側だし、躙り口も通らないので、許してね、母上、といった気分で袖を通しました。毎年、色留や訪問着を違えて着、一巡したので、こちらを(東京では一度、京都では初めて)。

帯は南座開場式とは違います。帯は豪華過ぎと叱られるかもですが、嫁入りに持たせてくれた龍村です。母はトランクルームに入れて大切に保管してくれていましたが、この年齢になると、眠られせるうちお迎えが来るのもつまらないので、初釜に締めてみました。

2019年1月 翁の帯と翁の帯留で、八坂神社の初能、そして鍵善で初くずきり

1月3日は八坂神社で初能。宮司さんに新年のご挨拶をしたら、「いやあ、帯を見て感動しました。この場にふさわしい帯をありがとう」。三番叟だから翁の帯に翁の帯留で鑑賞した私。

今年の三番叟は金剛流、仕舞が観世流。隔年で担当されます。そのあとはお琴と尺八。そして、初かるたと八坂の行事は続くのです。

とにかく、さーむかった! 片山さんの仕舞と三好さんの尺八演奏を途中まで聴いて、祇園街の門松を撮影してから鍵善へ。

実は、私の右隣で観ていたのは鍵善当主。「初くずきり目論んでいるんですが、今日はお店あいていますか」「はい、10時から。いやあ、帯を見て、秋尾さんとすぐわかりましたよ」

この帯の絵の良しあしはともかく、こんなこだわり秋尾はくらいだ、アホやなあと思われている気配。ま、覚えて頂けるのは良きことと都合の良い解釈をしましょ。

帯はどこで手に入れたか、アンティークです。前は扇子に松。能楽師の扇に注目すれば、なるほど松が描かれいるのです。帯留は、六本木にあったトシカネで。六本木ヒルズの誕生でお店は消えましたが、店主へのインタビューは拙著『ワシントンハイツ』に出てきます。有田焼のアクセサリーは米軍将校のお土産物として人気となりましたの、当時。