まだまだ暑い10月初め。何を着たらいいのやら。この日も30度。
袷の10月に投入して、単衣がはばかれるお席に備え、1枚持っていると便利なのが、人形仕立て(胴抜き仕立て)。単衣なのに、袖口と八掛だけつけて袷に見せているのです。この貝紫の紬につけた八掛は3本の矢。
未生流家元・笹岡隆甫さんを囲む会にお招きを受け、抽象的な花の帯を選びました。着物は貝紫。紬でいいのか迷いはあるものの、暑いから、人形仕立てを選んだわけです。京都らしく、会場の皆さまは柔らかものの和服。紬の私は少し形見が狭かったのですが・・・。
同じ貝紫でも、本当は、秋山先生の小石丸に袖を通したかったのです。が、そちらは袷仕立てなので、あまりの暑さに断念。小石丸は糸が艶やかなので、全然印象が違ったはず。もしも間違って、着てしまったら、汗だくで、とんでもないことになっていましたね。なにせ30度ですから。襦袢だけでも絽にしたかった。
5日後、東京で開かれた新潮ドキュメント賞のパーティでも、同じ取り合わせで出席。
2016年10月 袷風の人形仕立てが便利
2016.10.12