学びの動機付けに一役、日本のプレゼンテーション

オリンピック招致のプゼンテーション、見事だった。審査の間、宿泊していた大阪のホテルのテレビで見ながら、アメリカ大統領選挙の党大会を思い出していた。ネイティブのトレーナーから特訓を受けたのであろう。

妃殿下のエレガントさは簡単に真似できないが、ほかの面々は練習の成果がよく出ていたと思う。首相になりたてのころに比べ、安倍さんのスピーチはぐんと上手になってきている。

私は大学時代ESSに所属し、スピーチコンテストに出ていたから、なんともいえず懐かった。うらやましいのは、ビデオに撮って即、自分を客観的にチェックできる時代に入ったことだ。都知事などは、プロンプターのおかげで、覚えたはずの内容を途中でも確認できて、落ち着けたはずだ。

練習さえ積めば、テレビで持ち上げるほど、すごいこととは思えないのだが、それでも、子どもや若者が人前でのプレゼンや英語のスピーチに興味を抱いたとすれば、日本の人材育成に大きな効果をもたらしたと考えていいだろう。日常生活で学びの動機づけは簡単ではないからだ。次世代はプレゼンテーション力(りょく)が上がっているに違いない。