泊まり込んでいた「新潮社クラブ」を出て、喪服に着替え鎌倉へ。自分が両親を送り出して以来、お別れの儀式にはできるだけ参列することに決めている。
向った先は、みのもんたさんのご自宅。いくら豪邸でも数百人の弔問客が入るものだろうか、などとは杞憂にすぎず、御法川邸の延長でもある公園のような敷地は、十分すぎるほど広かった。靖子さんが大好きだったそこからの風景から送り出したい、とはお嬢さんからの提案だったというが、江ノ島を望み、光る風を受け、鶯のさえずりを聴きながら、マイク越しに曹洞宗の読経と弔辞を拝聴するなどとは、弔問客の立場でもそう経験できることではない。
気丈に振舞う、みのさんが痛々しくもあり、しかし、喪主の挨拶はすばらしかった。故人を存じ上げている私は、涙が止まらなかった。靖子さんは気配りの人。ご自分の最期を覚悟して、家族に残されたことの数々は、どれも心を打つものばかり。来週後半に、ブログにしたためるつもりだ。靖子さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。