来週火曜日の講演会に備え、新潮社で拙著に署名をする。折りしも神楽坂祭りと聞いて、絽のきものを着ていった。
2-3年前にも見ているが、商店街を行く「連」の若者たちの笑顔が美しい。気持ちいいんだろうなあ、と思う。踊りは決して簡単ではないだろうが、見る阿呆でいるより、踊る阿呆になりたい。若いときに、こうした機会を得られて、実に羨ましい。
虐待する親もされる子どもも、祭りに参加できると何かが変わるのではないか。内なるエナジーを発散できて、見られて興奮して、自信がついて、地域の人とつながって、そういう経験が日本人を支えてきたはずなのだが、鎮守の森の消滅とともに都会からはそうしたチャンスが消えてしまった。祭りの復活は、日本社会を立て直す手段のひとつに思えてならない。