坂東三津五郎丈「楷書の芸」

昨夜テレビをつけたら、NHKの伝統芸能番組に坂東三津五郎丈が取り上げられていた。この番組、高橋英樹さんが司会になってから、面白くなった。ご自分も時代劇、随分演じられているからだ。

スタジオでは「楷書の芸」と評していた。ぴったりの表現だと思う。稽古に稽古を重ねて、技術に裏打ちされた完璧な芸。型がちゃんとしているから、崩すのはそこから。家元として日舞を舞う時の彼は、指の先まで神経が行き渡り、完璧だった。

実は俳句でのご縁。年に5回くらいの句会だったが、皆で金毘羅歌舞伎を見に行ったり、由布院に行ったり、大人の修学旅行、刺激をいっぱい受けて、楽しませていただいた。それがご縁で歌舞伎の舞台、よく拝見したのだが、結果、中村勘三郎丈の芸も目の当たりにすることとなり、私が日本の伝統文化をするための登竜門的時代だったとも思う。

歌舞伎の中堅どころが続けてこの世を去ったことは日本全体に大きな打撃と思うのだが、これは歌舞伎座を新しくしたことと関係あるとするのが、京都の人々の目線。これについては改めて。