1月3日は八坂神社で初能。宮司さんに新年のご挨拶をしたら、「いやあ、帯を見て感動しました。この場にふさわしい帯をありがとう」。三番叟だから翁の帯に翁の帯留で鑑賞した私。
今年の三番叟は金剛流、仕舞が観世流。隔年で担当されます。そのあとはお琴と尺八。そして、初かるたと八坂の行事は続くのです。
とにかく、さーむかった! 片山さんの仕舞と三好さんの尺八演奏を途中まで聴いて、祇園街の門松を撮影してから鍵善へ。
実は、私の右隣で観ていたのは鍵善当主。「初くずきり目論んでいるんですが、今日はお店あいていますか」「はい、10時から。いやあ、帯を見て、秋尾さんとすぐわかりましたよ」
この帯の絵の良しあしはともかく、こんなこだわり秋尾はくらいだ、アホやなあと思われている気配。ま、覚えて頂けるのは良きことと都合の良い解釈をしましょ。
帯はどこで手に入れたか、アンティークです。前は扇子に松。能楽師の扇に注目すれば、なるほど松が描かれいるのです。帯留は、六本木にあったトシカネで。六本木ヒルズの誕生でお店は消えましたが、店主へのインタビューは拙著『ワシントンハイツ』に出てきます。有田焼のアクセサリーは米軍将校のお土産物として人気となりましたの、当時。