7月7日の授賞式に何を着るか。さんざん悩んだあげく、御所解きの生絹(すずし)にしました。
授賞式だから格の高い帯を、と掬い織の蜘蛛の巣の夏帯を締めたかったのですが、それに合わせて色無地か江戸小紋の絽の着物にすれば、写真に撮ったときに仲居さんの制服のように見えてしまいます。では、この御所解きの生絹に蜘蛛の巣帯を持ってきてはどうか。やはり喧嘩してしまうので諦めました。
結局、母の形見だからという納得の仕方で、この絽つづれに落ち着かせた次第。帯留を翡翠の龍にしたので、両親の供養になったと思います。父は辰年でした。
2010年7月 第58回日本エッセイスト・クラブ賞授賞式
2010.07.15